
一般財団法人 ウイルス感染予防研究所開設にあたり
代表理事 守金眞滋

このたび、「一般財団法人 ウイルス感染予防研究所」を設立する運びとなりました。まずは本研究所の設立にあたり、多くの皆様から賜りましたご支援とご指導に心より御礼申し上げます。
本研究所の設立は、2022年に経済産業省「戦略的基盤技術高度化支援事業」に採択されたことが大きな契機となりました。本事業を通じて、人体へのウイルス感染メカニズム、特にシアル酸を含む糖鎖物質の関与に着目し、その機能を活用した抗ウイルス機能商品の開発に取り組んでまいりました。この過程で、多くの専門分野に精通された大学教授や研究者の先生方とのご縁をいただくことができました。それぞれの専門分野における深い知見とご助言は、私たちの研究の方向性に大きな示唆を与えてくださっています。こうした貴重な出会いを糧に、ウイルス感染予防に関する研究をさらに発展させ、社会に貢献したいとの思いを一層強くし、このたびの設立に至りました。本研究所では、経済産業省に採択された研究テーマを基盤としながら、シアル酸糖鎖物質が有するウイルス不活化機能について補完的な研究を進めてまいります。そして、その成果を活かして、より実用的で社会に役立つ商品開発へとつなげてまいります。
感染症対策においては、発症後の治療よりも、何よりもまず「感染を未然に防ぐこと」が重要です。そのため、本研究所は 「予防」の分野において新たな技術と知見を提供することを使命と考えております。当研究所の運営には、大学教授としての経験を持つ者をはじめ、各専門分野で長年にわたり活躍してきた研究者が携わっております。彼らの豊富な研究成果を社会へ広く発信し、学術界と社会(一般市民)を直接つなぐ“橋渡し”としての役割を果たしてまいります。
また、学術研究の知見が市民の生活にどのように役立つのかを明確に伝えるとともに、物理的な距離を超えた情報のやりとりを促進することで、ウイルス感染予防に関する「正しい知識」の普及に努めてまいります。
現代社会において、ウイルスの脅威はもはや避けることのできない課題となっています。しかし、正しい知識と適切な予防策を講じることにより、その感染リスクを大幅に軽減することが可能です。私たちは、感染予防に関する研究・商品開発・そして最新の感染予防情報の発信を通じて、専門家と社会(市民)をつなぐ研究所としての歩みを着実に進めてまいります。
皆様の健康と安全に貢献できるよう、誠心誠意取り組んでまいります。今後とも変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
ウイルス感染予防研究所
代表理事 守金 眞滋