衣替えで出した毛布、そのまま使って大丈夫?久しぶりの寝具で確認したいこと
衣替えの季節。押し入れやクローゼットから、久しぶりの寝具を出す時期です。
「この毛布、そのまま使っても大丈夫かな?」と思うことはありませんか。
長くしまっていたというだけで、すぐに問題があるとは限りません。
ただし、寝具は年間を通して汗を吸っています。押し入れや収納スペースも、カビが繁殖しやすい場所です。
久しぶりの寝具は、まず一度広げて状態を確認しましょう。
必要に応じて乾燥させます。洗えるものは、洗濯してから使うのもよいでしょう。
参考:横浜市「室内環境づくりのポイント」
参考:横浜市泉区「7 換気について」
久しぶりの寝具は、まず一度広げてみましょう
「半年しまっていたから危険」と考える必要はありません。
「去年の毛布だから必ず洗う」という基準もありません。保管期間だけで判断しないことが大切です。
まずは寝具を一度広げて、しまっていた間に湿気の影響を受けていないかなど、状態を確かめるところから始めましょう。
押し入れや収納スペースは、カビが繁殖しやすい場所の一つです。
寝具を再び使うときも、湿気をため込まないよう意識しましょう。

寝具は一年を通して湿気の影響を受けています
久しぶりの寝具を使うときに気になることの一つが、保管中の湿気です。
カビというと、梅雨や蒸し暑い夏を思い浮かべる人が多いかもしれません。
もちろん高温多湿の夏はカビやダニが発生しやすい時期です。しかし、注意したいのは夏だけではありません。
冬も湿気には注意が必要です。
加湿器やガス・石油ストーブなどから、水蒸気が発生します。これが室内の湿度を高めることがあります。
また、寝具は季節を問わず汗を吸うため、一年を通したケアが大切です。
東京都とその近県の38軒を調べた研究があります。
寝室や寝具のハウスダストから、ダニや真菌が確認されました。
一方、季節による大きな違いは確認されませんでした。
寝具のダニ抗原やカビに、春・夏・秋で有意な差は認められていません。
「衣替えの時期だけ気をつければいい」と考えるのではなく、普段から寝具に湿気をため込まないことを意識するとよいでしょう。
研究資料:J-STAGE「住宅の寝室と寝具のハウスダストに含まれる室内塵性ダニ、チャタテムシ、真菌の3シーズンにおける分布調査」
久しぶりの寝具は、使う前に乾燥させて風を通す
久しぶりに出した寝具で取り入れやすいのが、乾燥させて風を通すことです。
横浜市では、ダニ対策として寝具の乾燥を紹介しています。可能であれば、天気のよい日は屋外に干しましょう。外に干せないときは、室内でイスなどの上に寝具を載せて風を通します。
室内で風を通すときは、部屋の換気も意識してみましょう。
換気では、空気の通り道をつくることがポイントです。
一つの窓だけでなく、反対側の窓やドアも開けます。
ただし、天日干しや風通しをすれば、ダニやカビをすべてなくせるという意味ではありません。
「完全に除去する」ことを目指すのではなく、湿気をためにくい状態をつくることを意識しましょう。
洗える寝具は、必要に応じて洗濯を
家庭で洗える毛布などは、洗濯も選択肢の一つです。
ダニのフンや死がいは、アレルギーの原因になることがあります。こうした物質を「アレルゲン」と呼びます。
横浜市では、寝具などを洗うことで、ダニのフンや死がいを洗い流す方法を紹介しています。
ダニの主要なアレルゲンには、水に溶ける性質があります。洗濯による減少を調べた研究もあります。ただし、布地によって違いがあります。アレルゲンの付き方や、水への溶け出し方も同じではありません。
研究資料:J-STAGE「通年性アレルギー性鼻炎に対する環境調整―洗濯について―」
ここで気をつけたいのは、洗濯をすれば生きたダニをすべて取り除ける、という意味ではないことです。
また、寝具を洗濯してダニ由来のアレルゲンを減らすことと、感染症を予防することは別の話です。
毛布や寝具を家庭で洗う場合は、製品についている洗濯表示を確認しましょう。その表示に合った方法で扱ってください。洗濯表示には、洗濯・乾燥などの適切な取り扱い方法が示されています。

参考:消費者庁「洗濯表示(令和6年8月20日以降)」
寝具の衛生管理と、ウイルスや細菌による感染症への対策は分けて考える必要があります。感染がどこから始まるのかについては、予防研の関連記事でも詳しく紹介しています。
関連記事:感染はどこから始まるの?① ウイルスは“空気”じゃなく“ここ”から入る
関連記事:感染はどこから始まるの?② ウイルスはまず“ここ”にくっつく
関連記事:感染はどこから始まるの?③ 目・鼻・口、どこが一番危ない?
衣替えを、寝室環境を見直すきっかけに
久しぶりの寝具だからといって、必要以上に心配することはありません。
まずは久しぶりの寝具を一度広げ、状態を確認しましょう。
必要なら、風を通したり乾燥させたりします。洗えるものは、洗濯表示を確認してから洗いましょう。
そして衣替えの時期は、毛布や掛け布団だけでなく、寝室の換気や湿気について見直すよい機会でもあります。
季節が夏から秋へ移る時期は、気温や生活リズムも変わります。寝具と一緒に、毎日過ごす環境や生活習慣も整えて、これからの季節を気持ちよく迎えたいですね。

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